京丹後商工会青年部 中西脩介さん

 6つの町が合併した京丹後市の青年部は部員数100名以上。自主的に参加する部員を増やすべく4つの委員会で活動しています。研修・視察企画やインターネットでの情報発信を担当する「研修広報委員会」、地域イベントを担当する「まちづくり委員会」、婚活事業を担当する「地域貢献委員会」、子ども向けの体験事業を担当する「次世代育成委員会」です。
 特に力を入れているのが婚活事業。丹後の方言「来いっちゃ」と掛けた『恋っちゃTANGO』というイベントを平成26年度から毎年開催しています。昨年のテーマは「学校」。廃校を会場に、青年部員が教師、参加者が生徒と設定して、トークやゲーム、フォークダンスをして懐かしく盛り上がっていただきました。男性は地元出身、女性は他市や他県の方が多く、女性のみ無料送迎付きです。男性29名、女性28名の方に参加していただき、10組のカップルが成立しました。過去4回で、31組がカップルになっています。
 次世代育成委員会では、毎年、子ども向けの体験イベントを開催。昨年度は農業体験活動として、夏休みに「フルーツ王国やさか」に行き、ブルーベリーやぶどうの収穫体験や、それに関するクイズをしました。ほかにも「サンタの宅配」と称してクリスマスイブに子どもたちにプレゼントを配る活動をしています。保護者に持ち込んでもらったプレゼントを、サンタの格好をして車で移動し、玄関でクリスマスの音楽をかけながら手渡しします。昨年は、185軒を53人の部員で配りました。子どもたちが喜んでくれるので部員も喜んで活動しています。
 毎年10月の最終土日に開催される商工祭では、子ども向けの出店をしていて、昨年はジャンボサイコロ、千本釣りをしました。2日目のステージも担当しており、コンサートなどの主催もします。
また、部員交流を目的として、体育館を借りて男ならではの運動会やボーリング大会をしています。みんなが参加しやすいよう試行錯誤しながら活動しています。

八幡市商工会青年部長 松田時典さん

 八幡市商工会青年部は、4月の総会で担当を決めて活動しています。大きな事業は3つ。まずは、8月におこなわれる「たいこ橋さざなみフェスト」というイベントです。たいこ橋さざなみフェスト実行委員会が主催している、岩清水八幡宮下のたいこ橋の横にあるさざなみ公園でおこなわれるイベントで、この数年はソースにこだわった青年部名物の「フランクフルト」で出店しています。平成29年度は、子どもに人気のスーパーボールすくいも出店しました。出店は20年近く続いています。広報活動や準備も手伝っています。
 11月には、男山中学校でおこなわれる男山中学校区支援地域本部主催のイベント「絆フェスタ」の準備のサポートと、模擬店の出店をしました。地域交流のためのイベントで、青年部は同じくフランクフルトで出店。中学生たちも、たこせんやチヂミなどの模擬店を出すなど、地域みんなで楽しく盛り上がるお祭りです。
 また、毎年2月3日に「節分事業」をおこなっています。部員が鬼の格好をして保育園や幼稚園に行って子どもたちを驚かせる約12年ほど続いている事業です。市内にある8箇所の園のうち4箇所を毎年抽選で決めて、約4人の班に分かれて、午前中に2園ずつ回ります。衣装を用意しており、かなり完成度の高い格好をするため、泣いてしまう子もいれば豆をぶつけて本気で倒そうとする子などさまざま。こちらも本気で動くので、2月とはいえかなり暑くなりますし、豆まきにはお手玉を使用することが多いため当たるとそれなりに痛いのですが、子どもたちにも先生方にも楽しんでもらえるので僕たちもほっこりします。追いかけた後は、最後に記念撮影もします。
 部員数は22名と多くはありません。部員獲得のため興味のある方には活動を実際に体験してもらうなどの広報活動をしており、最近も20代の部員が入ってくれました。本業が忙しい方が多いのですが、「さざなみフェスト」には毎年15名ほどの参加があり、「節分事業」は毎年日程も決まっているため集まりやすく、ありがたいことに研修への参加もここ数年増えています。









長岡京市青年部長

 8月の夏まつり『浴衣DEナイト!』の企画・運営と、11月の『長岡京ガラシャ祭』の「なるこ踊り」での参加が、平成29年度のメイン事業です。
『浴衣DEナイト!』は初開催。「長岡京ガラシャ祭」は長岡京市主催であり、当日は巡行行列として移動しているため、お祭りに来ていただいた方と会うことが難しいのです。
そこで、青年部独自の主催でお祭りを作り、来てくださった方と交流したいと『浴衣DEナイト!』を企画し「立ち呑み処せいねん部」というバーを開きました。精華町商工会青年部の「スタンディングバー」の影響です。開催しての反省点が2点。ポスターの「浴衣」「街コン」の文字が大きかったことから「浴衣でなければ参加できない」「大人のためのイベント」と勘違いした方が多かったこと、また、街コンの参加者が想定していたほどお祭りに流れなかったことが挙げられます。
街コンは男女16名ずつの参加で4組のカップルができるなど盛り上がりました。本気で婚活に来られる方を尊重すべく、街コンの様子を外から見えないよう配慮したのですが、そのために街コンとお祭りの繋がりを作れなかった可能性もあります。街コンの開催を希望する声も多いのですが、盛りだくさんでコンセプトが散漫になってしまった反省を踏まえ、平成30年度は「立ち呑み処せいねん部」に集中。ポスターも「浴衣」の字を小さく「商工会夏まつり」の字を大きくして告知しました。
 『長岡京ガラシャ祭』は約20年ほど続く祭りで、青年部は毎年「なるこ踊り」を踊っています。地元を盛り上げようと青年部の先輩方が16年ほど前に作ったもので、長岡京市の地名を入れたオリジナルの歌と振り付けがあり、ずっと継承しています。今では、さまざまな「なるこ踊り」のグループが踊るようになりました。青年部のなるこ踊り発祥に関する情報があまりないので、今後は長岡京市青年部の歴史を学ぶ勉強会の開催も考えています。


向日市商工会青年部 大塚健介 部長

 向日市の特産品である「竹」をPRする事業として、毎年1月に「親子竹馬教室」と「たけうま全国大会」を開催しており、2017年度は16回目です。
「親子竹馬教室」では、竹馬キットを用意しており、参加者は材料費300円のみで竹馬を作ることができます。青年部員は、作り方や乗り方を教えます。早い人は10~15分で作ることができ、作った竹馬で「たけうま全国大会」に出場することもできます。全国大会の出場条件は、竹で制作した竹馬であること。
大会の参加費は無料で、東京や広島など全国から出場者が集まります。竹馬サークルのようなグループの参加者が来られたことも。小学生以下が出場できる子供の部と、中学生以上の大人の部があり、竹馬30m走と、竹馬サスケ(障害物競走)があります。まだ乗りにくい子どもは親に補助してもらいながら出場することもできます。30m走は竹馬の種類によってコース分けをしています。会場は、向日市にある6つの小学校を回っていっており、2017年度は、向日市立第2向陽小学校のグランドで開催しました。
 また、地域振興として、向日市商工会が4月に主催している「桜まつり」に出店して、たこせんを販売しています。会場は、由緒ある向日神社です。青年部はステージでのイベント担当でもあり、向日市検定の問題を用いたクイズをして、「特産の竹製品」「豆乳ドーナツ」「鍼灸院の利用券」「激辛担々麺」など青年部員が提供して景品を出しています。事業所のPRにもなりますし、地域のサポートにもなればとがんばっています。11月に競輪場の広いスペースでおこなわれる「向日市まつり」では、出店して、わたがしやポップコーンなどを販売しています。来場者は5万人を超えるようなイベントです。大山崎や長岡京市など近隣の商工会の青年部から要請があって、その地域のイベントに出店しにいくこともあります。乙訓内で互いに盛り上げられたらいいですよね。

桜まつり


向日市まつり


向日市まつり


福知山市商工会青年部長 杉本亮太 部長

 福知山市商工会は、大江町・三和町・夜久野町の旧3町が合併した経緯があり、この旧3町の場所がかなり離れているので、普段はそれぞれの地域で活動してます。大江町では、福知山市商工会主催の「鬼力(きりょく)の由良川夏祭り」で、焼きそばなどで出店しました。仕事上でもプライベートでも、それまで交流のなかった旧3町の合併ですので、最近やっと交流してきたところです。

 そんななかで旧3町すべてが協力している事業が、2016年から始めた「こども映画まつり」です。対象は小学生以下の子どもたちで、小学校や保育園に告知しています。大江山鬼瓦公園の「屋根付き鬼の回廊」というスペースで、シートを張って夜19時から映画を上映するのです。初回の2016年の『ミニオンズ』のときは400人ほどの来場がありました。2017年度は『ペット』を上映。9月に開催したので、少し肌寒くなっていたのと天候が悪かったために来場者は少なめでした。当日は、青年部の出店もおこない、フライドポテト、ポップコーン、ジュース、かき氷、フランクフルトなどを販売しました。上映前に17時ぐらいから女性部に紙芝居を上演してもらっています。

 ほかにも三重県の伊勢神宮外宮の元宮といわれる元伊勢皇大神社(もといせこうだいじんじゃ)で、毎年正月三が日に甘酒を配るお手伝いをしていますが、こちらは時期的にも人員確保が難しく継続は厳しいかもしれません。部員は全体に年齢層が高く、来年度はさらに人数が減る可能性があります。本会員さんにも積極的に声をかけさせてもらっていますが、なかなか新規の部員が増えないのが現状です。これまでの活動も難しくなってきているので、ぜひ、もっと入っていただいて活性化させたいところです。これからだと思っています。